ロックバンドの魅せ方、目に触れる機会

ビッグになったメジャーなロックバンドがステージに立ち、披露する。
センターのボーカル、上手下手のギターとベース、奥にあるドラム、紋切り型になっていないだろうか。

音響と映像の兼ね合い、舞台と客席形状において合理的であるというのが大きな理由であるが、それにしては変化するパターンが少ない。

 

ドラマーが見たいのにボーカルで見えない。ベーシストが見たいのにギタリストで見えない。

 

そしてスポットライトのあたらないステージの隅で演奏しているキーボーディストやサポートミュージシャン。
サウンドとして非常に重要な役割を担っているにも関わらず姿を消されている。

 

私はこれらをロックバンドに関わる音楽業界の悪しき慣習であると認識している。
隠すように裏に置く、そんな時代はとうに過ぎているはずだ。
ファンの満足度を総合的に上げるのであれば、クレジットすべき人の名前はもっと増やし、ステージ上で一言でも紹介するほうがライブの充実感につながるだろう。
良い情報に触れる機会が増えることに越したことはないと私は考える。

 

客の奪い合い、可処分時間の奪い合い。
現代においてはインターネットが強大な力を持っている。
音楽業界は客の奪い合いよりも客の共有、音楽というコンテンツ内での横の繋がりが重要。
既存のインターネットコンテンツをうまく利用するために、ライブ中に観客が撮る画像や動画の許可をもう少しでも増やし宣伝効果を生むことを期待してもいいと思うのは甘い考えか。

 

上記のようにインターネットが使える前提を踏まえたうえで、Ifの世界ではあるがSNSが消えたその後もよく考える。
現在のインターネット上における発信力が失われても残るもの。
感動体験の思い出を語り継がれること。
そのためには旧態からの変化が鍵となる。