LUNA SEA / LUVを聴いて その2

私個人としては公式インタビューを見て、重さ、暗さ、マイナーコードの多用は特に望んではいなかったし、終幕以前の雰囲気を求めているわけでもなかった。

REBOOT後のライブ構成、LUNA SEA再録そしてA WILLを聴いた時、5人の一体感が欠けているように感じられ、当時からもっと練る時間が必要だと思っていた。

 

そして今回のLUV

あまり良くない方向に行ってしまったと現段階では思っている。

 

ファンの多くは歳を重ね、中には子供や孫がいる人もいることだろう。

音楽方面で才能開花したファンもいる。

あの世に行った人もいる。

 

この歳月でLUNA SEAだけを聴いていた人はごく少数だろう。

つまり何が言いたいか、それはファンも進化し耳が肥えているということだ。

LUNA SEAとして集まった5人に何を求めるか人によって違うだろうが、一貫しているのは先進性だと思っている。

 

その中には普遍性も含まれているし、今の時点ではダサいと思われることもあるだろう。

今回の5人は肩肘張っていないようだが、足元が不安定な気がしてならない。

軽く気楽に聴こえるが、何度も聴いてみるとふとした瞬間に不安感が顔を覗かせる。

安定感(収入、家族)を保ちつつ音楽的に高みを望むことは難しいかもしれないが挑戦して欲しかった。

 

時間をかければいいというものでもなく密度の問題。

関係の希薄さ、特にSUGIZOとJがぶつかり合うことをやめてしまっていることがかなり大きいのではないかと考える。

 

LUNA SEAという概念。

なぜ人気になったのか、そこに着眼するとルックスの良さ、ステージングの良さ、音楽の良さがある。

前者2つだけでは男性ファンはなかなか食いつかない。

今回のアルバムではミュージシャンの加齢により伴っていく説得力、これがファンの期待値を下回っているのではなかろうか。

 

 

これを書いている現在LUVをシャッフルで流している。

Ride、Years、BLACK、pieceという順番で進行しているが、自然に染み入ってくる。

LUVにピンとこなかった方はシャッフルや自分好みの曲順で聴いてみると違う角度から見えてくるかもしれない。

これはSHINEでもそうだった。

 

LUNA SEAの5人はもっとファンに身を委ねてもいいのではないだろうか。